和食の食材・道具・食材の切り方・作り方・レシピを紹介します。

きりたんぽ鍋の作り方日本伝統の鍋

おせち料理
きりたんぽ鍋は、米どころ秋田県の有名な郷土料理で、鶏ガラスープのだし汁に比内鶏(ひないどり)や地元で採れた季節の野菜や山菜、きのこ類などと、きりたんぽと一緒に煮こんだ鍋です。 きりたんぽはかために炊いたご飯をすりつぶし、杉の串にちくわ状にしっかり巻きつけて焼き、串から外したものを指します。そのきりたんぽを大きく斜め切りにして鍋に入れたきりたんぽ鍋は、ひとつの鍋に、炭水化物、ビタミン、たんぱく質、ミネラルなど栄養がたっぷり詰まったバランスの良い鍋といえます。

目次

きりたんぽ鍋のルーツ

きりたんぽ鍋の起源にはいくつかの説があります。その一つに、江戸時代に南部藩主(なんぶはんしゅ)が花輪地方を見回ったさいに、マタギ(狩猟を生業として きた人)が自分の弁当のわっぱ飯をこねて棒の先につけ、たき火で焼いて藩主に出したところ、大変おいしいと喜ばれ料理名を聞かれたそうです。 その際に、その形が短穂槍(短い穂のついた稽古用のヤリ)の刃の部分のカバーに似ていたところからとっさに「たんぽ」と答えたのが始まりといわれています。鍋に入れる際はそれを切って入れることから「切りたんぽ」と呼ばれるようになったようです。 また、他の説では、マタギが山から帰る際に、残した弁当を持ち帰り、それを潰してこね、棒につけて焼き、獲物のヤマドリや山菜、キノコとともに煮たり、または焼いたりしたものに味噌をつけて食べたのがきりたんぽの始まりとする説があり、きりたんぽの起源は定かではないようです。

きりたんぽ鍋の作り方-参考にしたいレシピ

手作りきりたんぽの作り方 きりたんぽ鍋は郷土料理なため、これを必ず使うといった決まりはないようです。きりたんぽも各家庭によって作り方が異なるようです。 ①白米3、ともち米1、比でお米を量り炊飯器でご飯を少し固めに炊きます。 ②すり鉢に炊き上がったご飯を入れ、すりこぎで半つぶしにします。手をぬらしてごはんを広げ、1膳の割り箸にお好みの大きさでしっかり巻きつけます。これを人数分作ります。 ③ハケでゴマ油を全体に塗り、焼き網などでほんのり焼き色が付くように焼きます。熱いうちに割り箸を抜き、斜め半分に切ります。その他の食材は、食べやすい大きさに切っておきます きりたんぽ鍋のスープを作る 鶏ガラを水から30分以上かけてじっくり煮込みだし汁を作ります。ポイントは、ぐつぐつ沸騰させないように注意します。沸騰させるとスープが濁りうま味に欠けます。こまめに灰汁を取りながら透明なスープをつくります。次に酒と醤油で、野菜が入ると味が薄くなるのを考慮してお好みの味付けにしておきます。 きりたんぽ鍋を作る ①スープができたら次に、ゴボウをささがきにしアクを取るため水にさらして置きます。 ②アクが取れたらスープに入れて灰汁を取りながら煮込みます。 ③白滝は軽く下ゆでしておきます。 ④スープにマイタケ、しらたき、長ネギ、鶏肉を入れて火を通します。 ⑤きりたんぽを入れて(長く煮ると崩れやすくなります温まれば食べごろです)暖めます。最後にセリを加えて出来上がりです。ぜひ一度お試しください。

きりたんぽ鍋のまとめ

きりたんぽ鍋は、とても素朴でふるさとの郷土料理そのものといったイメージがありますが、実は、セリをたくさん入れて食べるため、栄養素がグンと高く、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンCを多く含み、免疫力を高める働きが期待できます。 また、比内鶏は低カロリー高たんぱく、ビタミンAがとても豊富です。マイタケに含まれるグルカンは腸を刺激し、細胞を活性化して免疫力を高める作用が期待でき、ガン細胞細胞の増殖を食い止める作用が期待できるなど、きりたんぽ鍋は、さまざまな栄養素を含む栄養価の高い日本伝統の鍋です。

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