和食の食材・道具・食材の切り方・作り方・レシピを紹介します。

実りの秋を感じさせる一汁三菜の和食献立

和食

旬の食材や季節の表現を大切にする和食。旬の食材が豊富に揃うこの時期に、どのように秋を感じさせる和食献立を組み立てていけばよいのでしょうか。食材や献立など、具体的に例を挙げながら解説していきたいと思います。

目次

秋の和食献立に取り入れたい旬の食材

秋が旬の魚といえば秋鮭や秋刀魚が代表的で、特に秋刀魚は秋にしか水揚げされない旬の味覚です。野菜はきのこ、銀杏、栗、さつま芋、里芋、秋茄子、南瓜、食用菊、新米などが代表的です。また、黄柚子、すだち、だいだいなどの柑橘類も出回るので、焼魚や蒸し物にすだちを添えるなどして秋を感じさせる献立を考えていきましょう。

秋の和食献立の主菜

主菜が魚の場合はそのままで秋を感じさせることができますが、肉が主菜の場合は旬の野菜と一緒に煮物や蒸し物にして秋を演出しましょう。魚が主菜の献立例は秋鮭の西京焼き、秋刀魚の塩焼き、戻り鰹のたたき、鯖の味噌煮、子持ち鮎の山椒煮、ハモの天ぷらなどです。肉が主菜の献立例は牛肉の芋煮、牛肉のたたきだいだいポン酢、豚肉としめじの炒め物、鶏肉と椎茸の卵とじなどです。

秋の和食献立の副菜

食材が豊富に揃う季節なので、副菜は比較的献立が考えやすいでしょう。また、紅葉や満月の形にくりぬいた野菜を使うと、より秋を演出しやすくなります。副菜の献立例はきのこのおろし和え、椎茸の土佐和え、菊花と菊菜のおひたし、菊花の酢の物、塩炒り銀杏、さつま芋のレモン煮、里芋の煮ころがし、里芋の田楽、焼き茄子、秋茄子の揚げ浸しなどです。

秋の和食献立の飯、汁

秋といえば新米の季節でもあります。秋が旬の食材をふんだんに使った炊き込みご飯や釜飯は、この季節ならではのご馳走です。飯の献立例は栗ご飯、松茸ご飯、さつま芋の炊き込みご飯、銀杏粥、きのこ雑炊など。汁の献立例はきのこ汁、けんちん汁、松茸の土瓶蒸し、舞茸の茶碗蒸しなどです。

秋の和食献立例

献立例1 主菜:秋刀魚の塩焼き、副菜:里芋の煮ころがし、菊花の酢の物、汁:きのこ汁

脂が乗った秋刀魚の塩焼きが主菜なので、副菜は菊花の酢の物で彩りよくさっぱりと。菊花は下ゆでするときに酢を少々入れてあくを抜きます。里芋の煮ころがしにはふり柚子をして秋の香りを添えましょう。

献立例2 主菜:牛肉の芋煮、副菜:秋茄子の田楽、塩炒り銀杏、汁:なめこと豆腐の赤出汁

山形の郷土料理である芋煮が主菜で、副菜に秋茄子と銀杏を使ったいかにも秋らしい和食献立です。芋煮は牛肉がおすすめですが、豚肉や鶏肉でもいいでしょう。

献立例3 主菜:厚揚げときのこの炒め物、副菜:さつま芋のポテトサラダ、秋茄子の揚げ浸し、汁:舞茸の茶碗蒸し

主菜が大豆なので、汁は茶碗蒸しにしてボリューム感を出します。ほんのり甘いさつま芋のポテトサラダなど、家庭的な秋の和食献立です。

実りの秋を感じさせる一汁三菜の和食献立まとめ

特別な料理でなくとも旬の食材を意識するだけで、秋を感じさせる献立になります。また、器を秋らしい物に変えたり、料理に紅葉やイチョウのの葉添えたりすると一段と秋らしい食卓になります。秋は寒い冬に備えて栄養を蓄える季節でもあります。一年で一番食材が美味しくなるこの季節に、作ることも食べることも存分に楽しみながら、栄養をしっかり取って体力を養いましょう。

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